ジョジョの奇妙な冒険ASBについての小学生並の感想

ストーリーモードを一通りやってみて思うところがあったので、
その辺りを良い部分悪い部分まとめて書き留めてみるテスト。ステマじゃないよ。

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対人戦では確実に使えないロマン技が多い点や、簡単な永久コンボが存在する点など、
格ゲーとしての底の浅さについては、バンナム開発と云う時点で予測のついていた事であるし、
どちらかと云うとジョジョの魅力的なキャラクター達を自分の手で動かせるという、
その一点の高揚感を得る為だけに買っているところがあるので、
格ゲーとしての完成度は個人的には最初からそんなに重要視していない。
（※神ゲーと名高い3部ゲーですら、対人バランスは決して良いとは云えなかった）
ガチ格ゲー勢からすれば、なんだかなあと思うところがあるかもしれないが、
自分としては「思ったより遊べた」というだけでも評価したい。

「キャラゲーが10本あれば9本がクソで1本が超クソ」という至言があるが、
ASBについては宣伝の推し具合からも分かる通り、細かいところまで力を入れて作られており、
一般的なキャラゲーの水準は遥かに越えているように思う。
「ジョジョの奇妙な冒険」を総括するゲームとしては「決定版」だろう。

サブキャラクターのボイスが豊富な点は特筆すべき点だろう。
各メニュー画面、ストーリー中などで入る、ほんの一言二言のみのキャラクターにも、

テレンス・T・ダービー＝諏訪部順一
セッコ＝下野紘
広瀬康穂＝喜多村英梨

等々、それぞれに豪華かつ違和感の少ないキャストが当てられている。
使い回しがほぼ無い点にも驚いた。個人的にツボだったのはギアッチョ＠鈴木達央のキレ芸。

プレイアブルキャラクターは決して少なくはなく、むしろ豊富な方であるとも云えるが、
各部から選抜の参戦になっている点が災いし、その分ストーリーモードが割を食ってしまっている。
例えば第3部で分かり易く説明すると、参戦キャラクターの都合上、
アヴドゥル→花京院→ポルナレフ→ホル・ホースと戦った後、一気にDIOとの最終決戦まで飛ぶ。

これでも3部はまだ恵まれている方で、キャラクターの少ない6部などは、敵が一人しかいない為、
プッチ神父と3連戦してストーリー終了となる。

一応、各対戦ごとに文字での簡単なストーリーが挿入されるのだが、
シチュエーションに沿った一枚絵が背景に表示されるという訳でもなく、
端折ったストーリーが淡々と語られるのみである為、
ファンであれば物足りないし、ファンでなければ把握できないという、
どちらにしても得をしない仕様になってしまっているのもマイナス。
いっそのことEXVSのように様々なキャラクターと順に戦うお祭りゲー方式でも良かったのでは。

条件を満たすことで発生する、ステージギミック要素は面白い試みであると思う。
ケープ・カナベラルのステージで背景にエルメェスがぶら下がっていたり、
闘技場においてのワムウ戦ではワムウコールが入ったりといった、
原作を読んでいればニヤリとできる細かなこだわりも嬉しい。

その反面、ステージの種類の少なさがどうしても目立つ。
シーザーとの初顔合わせが何故か闘技場だったり、
3部冒頭のアヴドゥル戦で既にエジプトだったり、
また、ストーリー上でリサリサが倒されたと語られているのにも関わらず、
対カーズ戦で普通にリサリサが後ろで応援していたりと、妙なところで粗が多い。

同じバンナム制作の1部ゲー（PS2のファントムブラッド）にも全く同じことが云えるのだが、
変なところにこだわるのに大事なところで手を抜く部分がどうしても多く散見される。
バンナムというかバンダイについてはゲームだけでなくフィギュアでもホントそうだからな。マジで。

また、ゲーム的措置として仕方ないところはあるものの、ツェペリさんとの最初の修行の時点で、
幸運と勇気の剣をおもむろに振り回し、波紋疾走をこれでもかと使いこなすジョナサンを筆頭に、
初戦のアヴドゥルに時止めをする承太郎や、
初対面のブチャラティにレクイエムをぶちかますジョルノなどなど、
話の辻褄がどうこういった騒ぎではない暴挙が繰り広げられる。
ストーリーモードに関しては少しずつ技が解禁されていく仕様でも良かったのでは。
でもこれはこれでカオスな感じがして嫌いではないです僕。

上記に挙げたように、一長一短（短が若干多め）な部分は確かにあるものの、
各キャラクターの挙動や必殺技のモーション等々は、本当に丁寧に作られている。
満点はあげられないが、キャラゲーとしてここまでこだわって作られた物は珍しい。
粗は確かに目立つし、ファンであればあるほど違和感を感じる部分は多いかもしれないが、
ファンならば押さえておきたい一本だろう。今なら中古ショップでワンコイン以下で買える。