KOTOKO LIVE HOUSE
TOUR 2009 WARP!!
〜限界打破への旅
=trial stage=〜 秋田公演

@Club Swindle

(Date.2009.8.30)

KOTOKO LIVE HOUSE TOUR 2009 WARP!!

〜限界打破への旅 =trial stage=〜 秋田公演


8月30日。日曜日。

今日はディケイドの最終回である。いや違う。
「KOTOKO LIVE HOUSE TOUR 2009 WARP!! 〜限界打破への旅〜」の秋田公演である。
なので十分に体力を温存して今日という日を迎えたかったが、あいにくと今日は夜勤明けだった。
これではディケイドの最終回をリアルタイムで実況できない。いや違う。
なんにせよこの日ばかりはと、いつも以上にスムーズに仕事を終わらせる。
いつもその調子でいれば良いのに、と職場にて突っ込まれつつ、午前10時に自宅へ。

さてライブ開場は午後5時だが、物販のことも考えると午後4時頃には会場に着きたい。
自宅から会場までは車でも最速で1時間半掛かることを考え、午後2時頃まで仮眠を取ることにする。
が、その前にディケイドを録画していたことを思い出し、最終回を鑑賞。
投げっぱなしジャーマン展開に、ライブ前からダウナーな気分になる。
この時点で10時45分。目が冴えてしまったので、何故か部屋の片付けをし出す。
11時半になってしまったので、本来はスルーするつもりだった昼食を流れで食べることに。
一息ついて、さあ今度こそ寝るぞと意気込むも、突然父親が部屋に来訪。
面白い漫画があるぞ、と「Y氏の隣人〜傑作100選〜」3、4巻を手渡される。何故このタイミングで。
読破した頃には、既に時計は1時半を回った辺り。もはや寝る時間がないというか今寝たら確実に寝過ごす。
ので、早めに出発することにする。

時間がやや余ったので、差し入れでも持って行こうと思い立つ。
近所のお土産屋に向かい、ここは「横手焼きそば」「金萬」で決めよう、とさっそく店内を物色。
横手焼きそばは簡単に見つかったのだが、金萬がなかなか見つからない。
しばらく探してようやく見つけたものの、目の前で最後の一個が売り切れる。金萬恐るべし。
代わりに思いついた名物がババヘラだったのだが、流石に溶けるので、キャンディー的なものはないかと見回す。
しかしそんな都合の良いものがすぐに見つかる訳もなく断念。代わりになっとう汁ドロップスをカゴに入れる。

やや納得がいかないながらも、差し入れは準備できたので会場に向かおうとするが、時間がヤバイことに気付く。
明らかにお土産屋で時間を食い過ぎた。これでは早めに出発した意味がない。
やむなく向かう方向を変え、高速道路へ突入。ちなみに流行りのETCは付いていないので通常料金だ。
事故っては元も子もないので、安全運転を心掛けつつ秋田へ向かう。
と云ってもこの日はあまり交通量も多くなく、まったりと走ることができた。
途中のSAに金萬が置いていないかと思い立ち、西仙北SAにて一旦降りたが見事に置いていなかった。実に残念だ。
などと時間も無いのに無駄な時間を使いつつ、秋田に到着。料金所に1300円を支払う。
このお金でガチャガチャ2回分できたなーと気付き、少しヘコむ。

高速の出口から会場まで残り10km。
距離として見ると案外近くと思えたが、曲がり角がやや多く交通量もあった為、思ったよりも時間が掛かってしまう。
しかし携帯アプリのNAVITIMEを駆使し、無事に会場前へ到着。この時点で午後3時半。
車はやや会場から距離があるものの、比較的料金安めの駐車場に停める。
会場のClub Swindle前(というかホテルパールシティ前)には、既に若干の人だかりが。
どうやら物販の準備をしているらしい。また、当日券も販売しているようだった。
物販開始は午後4時から、とのことだったので、しばし時間を稼ぐことに。
近くのデパートに金萬が置いていないかと思い立ち、物色するが影も形も見当たらず。諦めが悪いとはこのことか。

ほどほどに時間を稼いだところで、会場前に戻るとちょうど物販が開始していた。
パンフがやはり良く売れているようで、次いでタオル、Tシャツといったところ。USBリストバンドは誰も手に取らない。
物販のテーブルの横には、噂のガチャガチャマシーン(※1回500円)が2台。
だが、皆様子を見ているのか、挑戦しようという方がなかなか現れない。
確かに即当たりが出る可能性は皆無な訳で、できればある程度回ったところで挑戦したいという心理は分かる。
ちなみに当たりはサインボール or KOTOKOさんと一緒にポラロイド写真を撮影できる権と、ファンには垂涎の物。
仕方なく、一番乗りで2回ほど回させて貰う。キーホルダーと携帯クリーナーをゲット。
その後に、ぞくぞくとガチャガチャに挑戦するものが現れ始める。見事に踏み台にされた気もするが気にしない。
ちなみに自分はその他にパンフレット(\3,000)クッキー缶(\1,500)を購入。USBリストバンドは勿論買わない。
Tシャツも欲しかったが、財布の都合にて断念。今後に東京ライブも控えているので、そちらで買おうと誓う。
一段落したところで、一度車に戻り、ライブグッズを仕舞うことにする。
オールスタンディングのライブということで、できるだけ身軽にして参戦したかったからだ。

開場まではまだ少し時間があったので、通行人の邪魔にならないように歩道の隅で座り込んで待つことにする。
今回のライブには同じ職場の方も参戦予定(※というかチケットを代理購入した)ということだったので、
辺りを見渡すが、見当たらず。まだ到着していないのか、もしくは既にいるが人ごみに紛れて見つからないのか。
そういえば一人でのライブ参加は初めてだなとふと思い、なんとなく不安な気持ちになる。
2ちゃんねるのKOTOKOスレにて会場前の様子を実況などしつつ、開場を待っていると、列整理が始まる。
今回の整理番号は7番ということで、今までになく良い位置がキープできるとこの時点でさらに期待が高まる。
呼ばれた順に列に並ぶが、ふと周りを見ると美男美女比率が妙に高いことに気付きかなりヘコむ。
せめて夜勤明けでボサボサの髪くらいどうにかするべきだったか。
こんなことならば事前に美容院で門矢士風の髪にして貰うんだった。いや夜勤明けなのだからそんな時間などない。
というかしたところで、元が元なのであまり変わらないかもしくは余計悪化していたことは明白だろう。
などとネガティブな思考が脳裏を過ぎって仕方ないので、再びKOTOKOスレにて現実逃避をすることにする。
この辺り、いくらなんでもスレに書き込み過ぎた節がある。KOTOKOスレの皆さん、スレ汚し申し訳ありませんでした。

開場時間。列が少しずつ進み始める。ふと後ろを見ると、100人前後はいるようだった。正直、ぱっと見の推測なので、
実際はもっと少なかったのかもしれないが、秋田にしては十分善戦した方なのではないかと思える人数だった。
会場はホテルの地下にあるようで、若干急な階段を駆け足で降りる。その際に二度ほどつまづいた。
会場入り口ではCDの物販が行われていて、まだ買っていない「daily-daily Dream」に一瞬気を取られそうになるが、
前にいた方がダッシュでステージ前に向かったのを見て、ふと我に返り、自分も駆け出す。
そうなのだ。早めに良い位置をキープしなければ、良い整理番号を手に入れた意味がない。
以前行った島みや先生のライブで、自分より前の番号に10人程遅刻者がいた為、その分繰り上がったことがあった。
良い番号を手にしても、出遅れては意味がないのだ。あの時はご馳走様でした。
慌ててステージ前に向かい、最前列の中央から右よりの場所をキープする。
少なくとも自分が今までに参加したライブの中でも最良と云える席なのではなかろうか。否が応にも期待が高まる。

地方会場ということもあり、15分ほどで滞りなく入場が完了。
開場まで45分。毎度のことだが、この時間がとても長く感じる。映画が始まるまで待つあの感覚に似ている。
今までのライブなら、誰かしら知り合いが隣にいたものだが、今回は一人だ。
知り合いと他愛のない会話をしながら開場を待つこともできず、手に携えたサイリウムをくるくると回す。
しかし流石に間が持たなかったので、意を決して隣の方に話し掛けることにする。
そもそも会場にいる全員が同じKOTOKOファンなのだ。何も気にすることはない。
いざ話し掛けてみると、右の方も左の方もなかなかに気さくな方で、有意義な時間を過ごすことができた。
自分と同じく、3年前の横浜アリーナライブや武道館ライブにも参加されていたということで、その話でも盛り上がる。
よくよく話を聞いてみると、どちらも秋田人ではないとのこと。というか先日は盛岡会場を楽しんできたらしい。
左隣の方はなんとわざわざ名古屋から各会場を回っているとか。その情熱に脱帽せざるを得ない。
個人的には、こう云った、いわゆる全通し組(※という云い方はあまり良くないかもしれない)と呼ばれる方々の存在は、
とてもありがたいように思う。地方の、特に今回の秋田のように初めての場所で行われるライブでは、不慣れな参加者
も多く、盛り上がりに欠けてしまう場合があるが、そういう時に、サポートしてくれる人がいるというのはとても大きい。
勿論、必要以上に先導したり、仕切ったりなど、度が過ぎるのは良くないのだろうが。
今回お話させて頂いた方々は、ただ純粋にライブを楽しみたいという気持ちがビシバシと伝わってきて、
お二方ともとても素晴らしいファンであったように思えた。全通し、とまではいかないが、自分もこうありたいと誓う。
しかし最前列ということで、やはり濃いファンの方の比率が高いのだなと、やや恐れ入る。
というか最前列には自分以外に秋田人はいないのでは、と、嫌な想像が一瞬脳裏を掠めるが、後で聞いた話によると、
どうも秋田のI'veファンの代表である「とことん!KOTOKOさん」のrebさんも最前列にいたらしい。世間は狭い。

「今そこで楽器の調整してる人が昨日盛岡でわんこそば150杯食べたらしいスタッフの方だね」だとか、
「果たしてUSBリストバンドはどこに需要があるのか、というか買う人がいるのだろうか」などと話していると、
いつの間にやら時刻は午後6時。会場に流れていたBGMの音量が不意に激しく高まる。
そしてその音を掻き消さんばかりに轟く歓声。「KOTOKO LIVE HOUSE TOUR 2009」の開場だ。
以下はセットリストを交えつつレポートを行う。

※ちなみに今回、ネタバレ対策をしていたのだが、ステージ床に思いきりセットリストが貼っており、強制的にネタバレを喰らう。

ステージにメンバー達が出揃う。と同時にサイリウムを軽く折り、発光モードに。
KOTOKOさんは、今回は何やら物凄いとしか表現しようのないツインテールに白いハイヒール、水色のマニキュア、
そしてラメの掛かった虹色のドレスという極めて宇宙的な衣装。
ギター担当の王子こと星野威さんは今日もイケメン全開でステージから甘いスマイルを送る。
マニピュレーター&シンセ担当の古島知久さんはイメチェンを狙ってかいつもよりもワイルドないでたち。
ドラム担当の水野泰宏さんとベース担当の菊池聖美さんはどうやら今回初お目見えの方らしい。
ちなみに位置的に自分は今回ベース担当のマリアこと聖美さんの正面だった。
そう云えば、演奏メンバーで女性と云うのは自分が見た限りでは今回が初だろうか。

1曲目 「siren」 (シングル「リアル鬼ごっこ」より)
2曲目 「snIpe」 (シングル「snIpe」より)
3曲目 「Abyss」 (PCゲーム「ラストオーダー(13cm)」主題歌)

のっけから変化球。
「リアル鬼ごっこ」ではなく、敢えてC/Wの「siren」なのだ。
今回は、今までのライブで唄ったことのない楽曲を重視したセレクトなのか、と期待が高まる。
さらに「snIpe」、「Abyss」とダーク系統を代表する楽曲が続く。出だしからフルスロットル全開だ。

>MC
「KOTOKO LIVE HOUSE TOUR 2009 WARP!! 〜限界打破への旅〜へようこそ!」
と云った、簡単なタイトルコールから間髪入れずに次の曲へ。良く噛まなかった。感動した。

4曲目 「Belvedia -The Front Line Covers-」 (アルバム「The Front Line Covers」より)

>MC
曲を終えたところで、改めて挨拶。
今回のライブでは本州ラストとなる秋田は、KOTOKOさんが今回ツアーをするにあたって、
「今回行きたい場所は?」と聞かれた際に、「じゃあ秋田で!」と即答したほど来てみたい場所だったんだそうな。
なんでもKOTOKOさんは普段からコメといったら「あきたこまち」を常食しているらしい。
仮にリップサービスだとしても、「あきたこまち」派の自分にとってこれは素直に嬉しい。
自分も3年前の盛岡ライブでのサイン会で「今度は秋田にも来て下さい!」と云った甲斐があったというものだ。
まあその時は「あー、秋田ねーいいねーあははー」と軽く流されたものですが。これは泣ける。
なんにせよ、今回の秋田公演の実現は本当に奇跡のようなものだなと、改めて実感する。
また、今回ライブ初参加という人はどれだけいるのかという問いには、会場の1/4程が挙手と、やや多目の印象。
やはり滅多に公演しない地方となると、必然的に初参加者も増えるのだろうか。

そして話題はやはりご当地食べ物ネタに。
メンバーは今日はまだきりたんぽを食べていないということで、ライブが終わってから食べる予定とのこと。
個人的には秋田と云ったら横手焼きそばなのだが、一般的には、やはりきりたんぽなのだろう。
きりたんぽは店によって味のクオリティがかなり異なるので、是非美味しいお店で食べて頂きたいものだ。
(※補足:美味しい店で食べられたようで何よりです)

またバンドメンバーの王子こと星野氏は、無類の温泉好きということで。
日本を代表する温泉処の秋田では、特に乳頭温泉郷に是非行ってみたかったのだが、
今から行ったら確実に明日のフェリーに乗れなくなるということでやむなく断念したそうな。
いずれプライベートででも堪能していって欲しいものだ。

次はツアータイトルについての説明。
ブログで飲んだの飲まないの書いてばかりいるが、決してアルコール的な意味での限界打破ではないとの言い訳。
勿論それだけではなく、デビューしてから様々な実績を重ねてきたKOTOKOさんが、
自分が作り上げてきた様々な限界を打破したいという想いを込めたツアーであるというタメになるお話も。
綺麗にまとまったところで次の曲に。

5曲目 「a piacere」 (PCゲーム「Chanter〜キミの歌がとどいたら〜(Terios)」主題歌)
6曲目 「春」 (アルバム「UZU-MAKI」より)

どちらもライブでは初となる曲(多分…きっと…)
「a piacere」、「春」ともに、予想以上にライブ映えする曲であるように思った。

>MC
「a piacere」というのは音楽用語で「自由に、とか気ままに」という意味なんですよという話から。
ちなみに自分はそもそも音楽用語であるということを知らなかった。
音楽をテーマにした曲は色々あって、これも自分が音楽に対しての想いを込めた曲の一つであるというお話。
KOTOKOさんにとって特に思い出深い曲の一つでもあるらしい。
しんみりとしたところで、続いても落ち着いた曲が。

7曲目 「縁どりの世界」 (アルバム「UZU-MAKI」より)
8曲目 「サイダー」 (アルバム「UZU-MAKI」より)

またまた「UZU-MAKI」の収録曲から。今度は続けて2曲。
ライブアレンジが新鮮で、CDで聴くのとはまた全然違う趣があった。
どちらも落ち着いた曲である為、ここでは観客皆サイリウムを仕舞い、曲に聴き入る。

>MC
「UZU-MAKI」の発売時にはなんだかんだでライブができなかったので、
今回のライブではリベンジの意味を込めて「UZU-MAKI」の曲を多めに挑戦してみたとのこと。
ちなみにここで「UZU-MAKI」を「うじゅまき」と二連続で噛み観客ヒートアップ。それでこそKOTOKOさんである。
そして現在4枚目のアルバム「イプシロンの方舟(ふね)」を製作中であるとの発表。
もっと早い内に発表したかったが、武道館でのライブを含め様々なことが重なり、気持ちの切り替えの面もあってか、
なかなかアルバム製作に取り掛かる時間が作れなかったらしい。
KOTOKOさん自身、何事もなかなか譲らない、というか頑固な性格である為、
曲を作る際はクリエイター陣ともあれやこれやと、苦戦仕切りではあったものの、今回は大丈夫とのこと。

その後は今回のライブのテーマである「WARP!!」についての話。
先ほど話した「イプシロン」も今回の「WARP」も、宇宙に関する用語であるということから、話題は宇宙的な方向に。
KOTOKOさんの夢は「宇宙の一番端にタッチできたら死んでも良い」ということだそうで。
ここでノリの良い客席から「一緒に行きたい!」コールが。
KOTOKOさんの「じゃあ一緒に行こう!」とこれまたノリの良い返答に、会場がさらに盛り上がる。

最後は「縁取りの世界」に関しての裏設定的なお話。
「縁取りの世界」という曲は、その当時のKOTOKOさんの心境がとても現れている一曲であるらしい。
またまたしんみりとしたところで、「ここから先は盛り上がって行くよ!」とのコール。
ドラムを皮切りに一転。鳴り響く激しいBGMに会場は今日最大の盛り上がりを見せる。

9曲目 「決断のentrance」 (PCゲーム「プリズム・アーク らぶらぶマキシマム!(ぱじゃまソフト)」挿入歌)
10曲目 「Sociometry」 (シングル「BLAZE」より/「灼眼のシャナU」2ndED)
11曲目 「HALLUCINO」 (PCゲーム「夢幻の迷宮3 TYPE S(ソフトウェアハウスぱせり)」主題歌)

どれもライブでは初となる曲であるが、見ての通り、鉄板のセレクトである。
選曲だけではなく、順番も見事で、非の打ち所がない。
メジャー以外の曲も重視されていて、その筋のファンには大満足なのではないだろうか。

>MC
ここでは「みんな、まだまだ頑張れるかな!」と息継ぎ程度の短めのMCが。
興奮冷めやらぬまま次の曲へ。

12曲目 「BLAZE」 (シングル「BLAZE」より/「灼眼のシャナU」2ndOP)

ここまでの4曲のラッシュは、今回のライブの中でも盛り上がりの振れ幅が最高潮であったように思える。
どの曲もライブならではのアレンジが独特で、特にこの「BLAZE」に関しては演奏陣の力もあってか、
名曲が新たな神曲に昇華しているようにさえ思えた。それにしても今回は全体的に本当に通好みなラインナップだ。

>MC
KOTOKOさんの子供の頃のお話。
先ほど唄った「サイダー」も、父に対する想いを唄った曲であるらしい。KOTOKOさんのお父さんというのは、とても厳格
な方だったらしく、KOTOKOさんの「歌手になりたい」という子供の頃の夢に対しても、とても否定的だった様子。
仁王立ちになったKOTOKOさんとその前に正座した父が一晩中討論すると言う場面もあったそうな。これは萌える。
しかし実際に歌手としてデビューしてから、そんな父も今ではAmazonでKOTOKOさんのCDをかかさず買っているとか。
KOTOKOさんは、「別に身内なんだからわざわざ買わなくてもCDくらいあげるよ」と云うのだが、
父は頑なに自分で購入することにこだわっているのだとか。
自分での購入にこだわるのは、少しでも売り上げに貢献しようという愛情の表れなんだという話に、皆暖かくなる。
また、購入したCDは、きちんとリリース順に並んでいるのだそうな。なんというツンデレ。
「今度新曲出るよ」「あぁ、Amazonで予約済みだ(声真似)」には会場中が大爆笑。

話も一区切りしたところで「次が最後の曲です!」との衝撃発表。観客席からは「え〜!!」の嵐。
確かにいつになく早いと思ったが、これはアンコールから先がかなり盛り沢山なのだろうなといらない先読みをする。

13曲目 「U make 愛 dream」 (シングル「U make 愛 dream」より)

ライブで聴くとまた違った魅力がある一曲であると感じた。
大人しめの曲ではないが、激しすぎる訳でもない、最後に据えるにはとても良い曲なのではないかと思う。
大歓声と拍手に送られながら、演奏が終わり、KOTOKOさんと演奏陣を見送る。

アンコール
足元に思いっきり貼られている、この後のネタバレ極力目に入れないようにしつつ、目一杯アンコールを叫ぶ。
ライブでの自分なりのこだわりだが、ここでの「アンコール!」を途切れさせずに云い切るのが自分のジャスティス。
だが、アンコール中に、さりげなくステージ上に水鉄砲を置きに来るスタッフさんを見て、危うく吹きかける。
体感時間で3分ほどアンコールを叫んだところで、再び幕が開く。ここでメンバー全員衣装チェンジ。
KOTOKOさんは紫と白を基調とし、ワイヤーの入ったドーム状のスカートというさらなるスペースルックに。
再び拍手に包まれながら、演奏が再開される。

14曲目 「車窓の調べ」 (アルバム「UZU-MAKI」より)
15曲目 「fickle」 (PCゲーム「はらみこ(Selen)」主題歌)

なんというマニアックなセレクト。
だが客席一同ノリノリで、そこに迷いや気負いは微塵も見られない。
「車窓の調べ」を「UZU-MAKI」の裏表題曲だと思っている自分には、このセレクトは素直に嬉しい。
またこの辺では、KOTOKOさんがステージ向かって右に立って唄う時間が比較的多く、
必然的にKOTOKOさんが正面50cm、ド正面で熱唱と云う、うちを殺す気としか思えないポジションが続く。

>MC
ここに来て、恒例となったバンドメンバーの紹介。
ステージ向かって右から順という形となる。

まずは新メンバーのベース担当、マリアこと菊池聖美(きくち・さとみ)さんから。
通称の「マリア」の由来は名前に「聖」という文字が入っていることから、とはKOTOKOさんの弁。
演奏時はとてもワイルドだったマリアさんも、トークではとても謙虚で大人しい方の様子。実に萌える。
個人的な最萌えポイントは、KOTOKOさんのMC中のやたら良い姿勢。真っ直ぐ。
観客席に半身を乗り出しての演奏時には、KOTOKOさん以上に観客の目を釘付けにしていたと思われる。
またここでは出身地と血液型の話に。マリアさんは新潟は佐渡島出身であるらしい。秋田からは近そうで遠い。
血液型については今回のライブでは女性が全員A型、男性が全員O型という実にバランスの悪い構成だったらしい。

余談だが、ここで観客一同、

KOTOKOさん「今日はそう云えば男性全員がO型なんですよー」
観客一同「おぉーー!!」
KOTOKOさん「で、私もマリアちゃんもA型なんですよねー」
観客一同「えぇーー!?」

と、事前に打ち合わせもしていないのに妙な一体感を見せる。
ちなみに前述したKOTOKOさんのお父さんは実にO型らしいO型なのだそう。

続いてはドラム担当のモヘアこと水野泰宏(みずの・やすひろ)さん。(→blog
初見ではなんだか怖そうな外見(※失礼)に見えたが、話し出すと途端に気の良い兄ちゃんといった感じ。
何故通称が「モヘア」なのかはライブ中には語られなかったが、きっと髪の毛だろう。
ここでは筋肉作りに命を掛けているということがKOTOKOさんより暴露される。
なんでも、激しい運動をした後はプロテインを飲まないと気が済まないのだそうで。
アンコールの辺りから、というか今すぐにでも早く楽屋に戻って飲みたくて仕方がないのだとか。それはどうだろう。
ちなみに、今回のライブツアーでは、終了後に飲み忘れたことが一度あって、マジヘコみしたらしい。
その鍛えた肉体を披露するべき、と突然KOTOKOさんからふられ、困惑するモヘア氏。
会場からも「脱ーげ!脱ーげ!」と熱いコールが。いじめである。
「だったらまずお前らが脱げ!そしたら俺も脱ぐから!」と観客にふるモヘア氏であったが、勿論誰も脱がず。
渋々一人で脱ぎ出すモヘア氏。その鍛え抜いた肉体が衆目に晒されるのであった。モヘア氏やや満足げ。
さらにKOTOKOさんから「あ、着ないでね。そのままで演奏してね」と鬼のような言葉が。
新たな弄られキャラの誕生が予期される。

3人目はマニピュレーター&シンセサイザー担当の古島知久(ふるしま・ともひさ)さん。
通称は「フルフル」とモンハンファンの琴線を無駄に刺激する愛称であったのだが、
今回新たに「ポイフル」の称号を獲得。毒を吐くフルフル。つまりは「ポイズンフルフル」の略である。
今までは弄られ弱気系キャラと思われたフルフル氏であったが、今後は毒をどんどん吐くS系キャラで行こうという、
一見無謀だがしかし割と型に嵌っている感もあり、今後に期待せざるを得ない称号であるのだ。凄いぞポイフル。
余談だが、以前のライブで出された「ブラフル(ブラックフルフル)」の案も個人的に捨て難いように思う。
さらにここではポイフル氏秘蔵の、プライベートでのKOTOKOさんの物真似が披露される。

ポイフル「ヘェー、ソウナンダー♪(裏声)」

客席からの評価はその、察して欲しい。

最後はギター担当の王子こと星野威(ほしの・たけし)さん。
ポイフル氏とともに、もはや御馴染みとなった星野氏。最近では彼目当てにライブに来る女性もいるとかいないとか。
個人的な最燃えポイントは、KOTOKOさんのMC中のやたらカッコ良い立ち姿勢。
今回はKOTOKOさんの太ももに目が行って仕方なかったが、間違いなく会場で一番セクシーだったのは王子。
ここでは王子による「キラッ☆」が披露される。未確認情報だが、これで会場の女性数名が卒倒したらしい。
一度目は普通に「キラッ☆」、二度目は回転とを加えつつの「キラッ☆」と、これにはあのランカ・リーも真っ青だ。

そしてお約束の、「ボーカルはKOTOKOでしたー!」でメンバー紹介は滞りなく終了。今回はあまり噛まない。

続いての話題は、再び秋田について。
先程も話した通り、きりたんぽを後で食べるつもりだが、秋田には他にはどんな美味しい名物があるのか、
という疑問に食い付くは、待ってましたの地元人達。本領発揮である。

観客A「稲庭うどーん!」
観客B「いぶりがっこー!」
観客C「金萬ー!」
TOKISA「横手やきそばー!」
観客D「ハタハター!」
観客E「爛漫ー!高清水ー!」

なんという統一感の無さ。
個人的には「金萬」を先に云われたのがいささか衝撃的ではあるのだが。
しかし地元愛が無いことで有名な秋田人、ここでは何故か地元愛全開だ。そう、秋田人はツンデレなのだ。
勿論、聖徳大使ではないのでそんなフリーダムな回答を全て拾っていられないKOTOKOさん。
「じゃ、じゃあ食べ物以外にはどんな名物があるの?」と、地元人の盛り上がりに若干引きつつ疑問を投げかける。

観客A「なまはげー!」
観客B「いや、ネイガー!」
TOKISA「ネイガー!」
観客C「超神ネイガー!!」
観客D「ネイガー!ネイガー!」
観客E「超神ネイガー!!

秋田人の心が今、ネイガーでひとつに。
海老名さんの考えは間違っていなかったんだ!と、まったく関係ないところで感動する。
必要以上に盛り上がった節のあるMCに一息ついた後は、再び演奏に。

16曲目 「Swift Love 〜健全男子に物申す〜」 (PCゲーム「つよきす 2学期(きゃんでぃソフト)」主題歌)

アンコールと云ったら電波タイムになっている節があるが、今回も勿論あった電波タイム。
ここで、さっきからちらちらと目に入り気になっていた水鉄砲が活躍。通称「元気水」が会場に放たれる。
ここで気付くが、最前列というのは案外死角になるようで、いまいち水を浴びることができないのが少し残念だった。
しかし選曲がまたしてもマニアックなセレクト。メジャーでの仕事が中心になったとは云え、デビューのきっかけとなった
ゲームタイアップの曲を、決して蔑ろにしないその姿勢には頭が下がる。結果的に大多数のファンが満足できる形だ。

また、この辺まで来ると、KOTOKOさんはもとより演奏陣も皆ノリノリ。
王子は爽やかイケメンキャラを投げ出してのフリーダム、マリアさんは最高に楽しそうな笑顔で拳を高く振り上げ、
ポイフルはまるでリーダーのようにチームを引っ張らんばかりに熱奏。そして半裸でドラムを叩くモヘア氏。
最高の演奏を終え、再びステージの奥に消えていくメンバー達に、再び拍手と歓声が送られる。

ダブルアンコール
お約束、怒涛の「もう一回!」コール。
ここまで来ると皆の疲れもかなりのものだと思われるが、コールの声量は先程のアンコールに勝るとも劣らない。
先のアンコールの時よりはやや早めに幕が上がる。

>MC
やはり最後はメンバー全員、ライブTシャツを着て登場だ。
ここで「やっぱりライブTシャツ買っておけばよかったな」と後悔するのもまた自分的お約束である。
最後の追い上げ。KOTOKOさんが高らかに叫ぶ。
「いくよー!『ハヤテのごとく!』!!」

17曲目 「ハヤテのごとく!」 (シングル「ハヤテのごとく!」より/「ハヤテのごとく!」1stOP)

後で聞いて知ったのだが、この箇所はライブ会場によって、順番に、
「ハヤテのごとく!」→「七転八起☆至上主義」→「Special Life!」のローテーションだったんだとか。
個人的にはどの曲でも万々歳だったように思う。
サビではKOTOKOさんが振り付きで熱唱。勿論振り付けに追随する最前列一同。

>MC
続けて「新曲!行くよー!」の掛け声とともに、演奏再開。

18曲目 「daily-daily Dream」 (シングル「daily-daily Dream」より/「ハヤテのごとく!!」2ndOP)

ファン待望の新曲がここで登場。
だがここで個人的な問題が発生。そう、自分はまだこの曲のCDを買っていなかったのだ。
いや、ライブ会場で買うことを想定していたので、敢えて買っていなかったと云うのが正しい。
なので、この曲を聴くのは今回のライブが始めて、と云うか今が完全に初見なのだ。
これでは流れについていけない危険性が大いにある。この海のリハク、一生の不覚である。
やむなく、1番で必死に記憶し、2番から頑張ってノッていくという手段を取ることにする。
しかし、発表から間もない曲だった為か、その辺を配慮してなのか、
終始KOTOKOさんの振り付きで、とてもノリが分かりやすかった。

>MC
曲の間奏で不意に演奏がストップ。
そしてKOTOKOさんから「みんな!ハヤテのごとく!って知ってる!?」との突然の問い掛けが。
「勿論知ってる!」と観客皆、一同に挙手する。
「そのOPテーマで、この新曲が聴けます!」番宣である(云っちゃった!)ここでも一同さらなる歓声と拍手。
ちなみに、件の新曲が聴ける「ハヤテのごとく!」(二期)は秋田では放送していない。おい、どうなってやがる。
その後、すぐに演奏が再開。ラストスパートとばかりに会場は怒涛の盛り上がりを見せる。

>MC
再び「ハヤテのごとく!」、みんな見てね!と云ったMC。
秋田では放送していないという悲しい事実についての突っ込みはない。秋田放送の今後に期待したい。
そして、今回最後の1曲に。ラストを飾るのは、予想外のあの名曲。

19曲目 「bumpy-Jumpy!」 (PCゲーム「ナツユメナギサ(SAGA PLANETS)」主題歌)

正真正銘ラストとなる1曲。
会場のボルテージは正に限界打破の臨界突破。
最初は、ラストにこの曲はややマイナーなのではないだろうかとも思ったのだが、決してそんなことはなかった。
そもそも、ライブの最後を飾るに相応しい曲と云うのはどうしても限られてくるものであると思う。
が、この「bumpy-Jumpy!」には、少なくとも、それを担うだけのポテンシャルが秘められている。
いや、むしろライブのトリを飾る為に作られた曲なのではないか?と錯覚するほど、ラストの曲としてマッチしていた。
曲の合間の(bumpy-Jumpy)コールも欠かさず、観客一同、最後の盛り上がりを見せる。
いや、最後ではない。次も、その次も、KOTOKOさんのライブがある度に皆、同じように盛り上がり、楽しむのだろう。
最後ではあるが最後ではない。KOTOKOさんが、ポイフルが、王子が、マリアさんが、モヘア氏がいる限り、
そして皆がKOTOKOファンという存在である限り、途絶えることなく、繋がっていくのだ。ごめん、盛り上がり過ぎた。

ちなみにこの辺でテンションの上がってきたモヘア氏が客席に向かってドラムスティックを投げ込んだのだが、
自分の正面の柵に見事に跳ね返り、マリアさんの足元辺りに帰還。
「やっちまった……」と云った表情のモヘア氏と思い切り目が合う。なんというか、ドンマイ。

>MC
KOTOKOさんから「ありがとう!」が。客席からも「ありがとう!」コールが。
最後はメンバー全員が客席まで身を乗り出してのハイタッチ。
この時、後ろからも無数の手が伸びてきたのを見て、極めて失礼な話だがバイオハザードを思い出す。
自分はと云えば、これ幸いとばかりに、一番触れ易い位置にいたモヘア氏の筋肉をベタベタと触る。
勿論、KOTOKOさんともハイタッチをさせて頂く。想像以上に柔らかい手に感動。吉良吉影も大絶賛だろう。
途切れることの無い沢山の拍手と歓声に見送られながら帰っていくメンバーの皆さん。BGMは再び「bumpy-Jumpy!」
ステージ閉幕、である。

会場の照明が照らされ、各々が感想や余韻を語り合う。
初対面の人もそうでない人も、互いにねぎらい合う様子は、やはり不思議な光景だ。
その後は真ん中の辺りにいたファンの方の提案により、皆で三本締め。滞りなく終了する。
ライブ終了後というのは妙に精神が高ぶり、妙に周りの人と話したくなるのは自分だけではないと思う。
また、本来なら全身の疲れが限界を迎えている筈なのだが、脳内麻薬が出まくっている状況である為、気にならない。
これは確実に翌日筋肉痛で死亡フラグである。

とは云え、流石にすぐに動く気にはなれなかった為、人の流れが収まるまで会場にて待機することに。
と、ここで、職場の同僚のTさんを発見。合流する。今回ライブ初体験であったTさんに、初ライブの感想を尋ねると、
「なんだか何もかもがびっくりでした」との一言。そりゃそうか。

人の波が収まってきたところで、遅ればせながら会場内の物販コーナーに。
ここで前述もしたがまだ買っていなかった「daily-daily Dream(初回限定版)」を購入する。
ライブ会場販売ということで、CDケースと同じくらいのサイズの直筆サイン色紙を頂く。
嬉しいことは嬉しいのだが、同曲の時の盛り上がり思い返すに、やはり予習として買って置くべきだったかもしれない。
サインを取るか、ライブでのノリを取るか。実際ライブが終わった後では、後者の方が満足感があったのかもと思う。
二枚買えば無問題とか云う突っ込みは却下させて頂く。
また、入場の際は気付かなかったが、会場の出口近くには、アニメイトからの花束が飾られていた。

会場を出ると、時刻は既に午後8時45分を回ったところ。
ライブ終了後はヒトカラに行って、24時間テレビを見ながら「サライ」を熱唱しようと画策していたのだが、
この時間では到底無理なので断念する。また来年に期待だ。覚えていれば。

会場前のライブグッズ販売コーナーもまだ撤収はしていない様子で、何人かがグッズを購入していた。
さらに、ここでガチャガチャに挑戦した方がなんと当たりをゲット。周囲から盛大な拍手に包まれる。
残り物に福がある、とはこのことだろうか。自分ももう一回くらい挑戦しておくべきだったかもしれない。

また、会場入り口近くで、ライブ前に話をさせて頂いた名古屋の方と再び会い、ライブの簡単な感想を語り合う。
機会があったなら、また合えると良いですねと、お互いに挨拶し、帰路につく。

ライブ会場からほんの数十メートル離れると、先程までの騒ぎが嘘のよう。普段の秋田の町、といった感じだ。
話を聞くと、Tさんも同じ駐車場に車を停めているということだったので、一緒に駐車場に向かう。
駐車場に着くと、やはり手頃な場所だっただけに、他にもライブ参加者と思しき方々と遭遇する。
軽く挨拶をし、車に乗り込む。すぐに帰っても良かったが、キーを回す前に、しばし余韻に浸る。
こんな時、CDプレーヤーにKOTOKOさんのCDが入っていれば最高だったのだろうが、
残念ながら入っているのはKalafinaの「Seventh Heaven」だった。これはこれで名盤。

だが自分にとっての今回のライブはこれで終わりではない。
次なる舞台は10月16日のSHIBUYA-AX。

「KOTOKO LIVE HOUSE TOUR 2009 WARP!! 〜限界打破の旅 =special stage=〜」だ。

二ヵ月後に再び訪れるであろう感動に、胸を躍らせながら、車を走らせる。

マンガ倉庫新秋田店に向かって。
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